ルネッサンス期の建築のキモはオーダーである。オーダーとは丸柱と梁の組み合わせである。オーダーによる良さは「比例」と「組み合わせ」で作くられ、完全に調和したものがいいとされた。どこか一箇所でも変更すれば、悪くなってしまうことが、むしろ好いものとされた。

この時代に活躍した建築家は２人
一人はフィリッポ・ブルネッレスキである。ブルネッレスキはローマまでにでかけ、いろいろな建築様式や装飾模様をスケッチしている。その様式をそのまま使うのではなく、オーダーによって生まれる空間をこの当時似の建築に持ってきた。それはゴシック建築が作る壮厳で、厳かで、超越的な空間ではなく、人と建築を結びつける建築のために古典のデザインを引用した。

ブルネッレスキのデザインが否定されたのは２０世紀からで、未だに、ドアや窓枠の繰形、全体のバランスの取り方などに見られる。