15世紀 part05
2020年6月25日15世紀 part07
2020年6月27日団地のピロティにいると、そこに人のいる場所でないと感じる。
この感覚は、パンテオンの中にいるときの感覚と少し似ている。
あるいは、1970年代の商業施設にいている。あるいは、地下街に似ている。
しかし、15世紀のルネサンスの建物にその感覚はない。
ありのままの理想の人間のための芸術としてルネッサンス運動は北イタリアでおきた。
そのため、ブルネレスキは「遺跡を完全な抽象空間にまで還元しながら考えた」。表層のデザインに引用ではなく、抽象化してから引用をした。そのため、ブルネッレスキにとって、参照元は古典でなければいけなかった理由はない。
それに対して、アルベルティは古典を一つのスタイルとして理解した。ルネサンス期のスタイルを古典主義の中でどうやって使えるかといった観点で使っている。
いうならば、古典のスタイルはこうだ!とアルベルティが決めた。そのスタイルをアップデートしていく形式を彼は作ったのである。
この時代のものは、逆位に言うと人間を超える理論は出てこない。デザインは出てこない時代である。
20世紀後半までの流れは、この人間性を解体するプロセスであると磯崎言っている。